憧れる家庭

「ただいま〜☆」
瑛佑が満面の笑みで帰ってきた。
「おかえり。ご飯にする?先にお風呂にする?」
ナコが笑顔で迎えた。
「そうだなぁ…クンクン。うん、今日は臭くないからご飯にする♪」
「わかりました☆」
靴を脱ぎ終えた瑛佑はナコを抱きしめた。
「ただいま、ナコ」
「おかえりなさい、瑛佑」
10秒ほど抱きしめた後、瑛佑はナコに軽くキスをすると、急いでリビングへ向かった。
「たっだいま〜☆」
リビングでは舞がソファーでテレビを見ていた。
「おかえり〜。」
瑛佑はソファーに向かい、舞を後ろから抱きしめた。
「今日も学校頑張ったかぁ?」
「もち。お父さんこそ、会社頑張った?」
「そりゃあ舞のお父さんだもの。」
「ご飯用意できたよ〜。」
ナコが台所から声をかけた。
「今日の晩御飯何だと思う?」
「ん〜、唐揚げかな。お父さんは?」
「エビフライかな?じゃあ行こうか。」
「うん。」
舞が立ち上がると、瑛佑が舞の肩を抱きながら2人はテーブルに向かった。

ゴンッ。

ナコが置いたメインディッシュは


天ぷらだった


『天ぷらかぁ〜!!』
2人は声を揃えて残念がった。

「何?またはずれたの?」
「揚げ物まではわかったんだよなぁ〜」
「お母さん何連勝?」
「ん〜、6連勝かな?」
「えっ!お母さん明日で一週間勝ち抜き?」
「そうなるわね。どんなお願いにしようかなぁ〜」
「舞、明日は絶対当てようね!」
「うん!」